いっこおわってにこめにむけて。

8月11日(日)
おかげさまで「もったいないばぁばと豊の花」
無事終演しました。


ご来場くださったみなさんのお顔で
楽しんでいただけたと感じることができて・・・
なによりも それに尽きるわけです。


とはいえ半分のメンバーは22日のにこめの舞台
「蝉なきやまず」公演に向け継続中であります。
今回「おおいた演劇の会」が大分市ホルトホール大分)より
依頼を受けて開館記念公演(演劇演目では初)を実施するにあたり
会の夏定番の今作品も同時にホールで行うことになったわけです。


いわゆる二本立て感の開館記念イベント。


で、二本立てといえば「もったいないばぁば・・」は
一幕と二幕では空間がガラッと変わる、もはや別作品の会場?と
お客様には思われる転換をやってのけております(笑)


そこで今回の日誌は・・・!
「ばぁば裏の出来事〜その時何が起こったのか〜」



この仕掛けを一番最初に演出の清末さんより聞いた瞬間から
僕の中では今回の構想がバッチし浮かんでおりましたのよ。
その時点で脚本の日下さんに依頼をして
「そのやりとりが出来るポジションの役を追加で入れてちょ」
っていうようなこともね。


そんで組み込まれたのが
祭り実行委員会会長の区長役なんですよ。


ばぁばの部屋を再現した一幕は
家財道具も持ち込んで2Kの間取りを造り込みました。
(まぁ実際の2K間よりは広めの空間ではありますがね)


二幕ではなんと お祭り会場!
客席もなくなり 平台で組まれた椅子席が空間を取り巻き
天井には紅白の「祭」提灯が。


お客さんにしてみれば可動席とは知っていても
まさか一本の作品の中で席までも変わってるとは想像してなかったと思う(笑)


舞台とはいえ一部屋丸々移転です、
そしてその作業を僅か15分でやりとげたスタッフ陣 すげぇです。
実は直前の転換稽古では当初30分かかってたんです。
もちろんそれじゃダメ!
ゲネプロの時でも20分・・・演出から怒号が飛ぶ!
「絶対15分でやれる!やんなさい!!」(笑)


・・・やれるんです、出来るんです、舞台の奇跡ってあるんです。
どうすれば効率があがるか手早く出来るかを全員が考え動いた結果でね。


そしてその間 
なんと隣のホールのロビーを借りて
お祭り会場のプチ再現を実施。幕間イベント。
パンフの中に「富くじ」を挟み込み
お客さんの気持ちを二幕にシフトチェンジすべき休憩時間の
いわゆるもうひとつの舞台(空間)を展開しました。


一幕内で出てきたワードが伏線となり
パンフの「富くじ」の表示も伏線となり


実は何よりも この新しく出来たホールの使用可能形態の紹介を
なにげにひと公演の中でも提示しちゃおうという企みでもあったんです。


一般的にホール内は飲食できないです、
でもこのホールは座席を収納しフラット状態の使用では
飲食可能なスペースとして利用できるんです。イベント内容関係なく。
そこでせっかくのお祭り会場なら そーしちゃおうと、こういうことに。


とはいえ
いろんな制約のために 幕間イベントの準備は当日の
しかも開演してからのセッティングという まさにぶっつけ本番。


あーなんていうかな
台本のない芝居っていうか、
僕の中では 好きな、いや実演することの多いジャンルであり
ちゃんと「区長」という状態でさばくことが出来たわけで(笑)


メンバー全員で繋いできた一幕の各場面
この幕間は、400mリレーでいったら第三走者の位置ですよ
そりゃこけられんですからね。
半年前の構想通り、最終走者(二幕)に無事バトン渡すこと出来ました。


終演時間から 僅か50分後に
会場から撤収することも出来ました、
絶対22時には出てくださーいっていわれてましたから(笑)
これだって舞台技術さんたちも「奇跡やぁ・笑」っていってました。


表舞台のしずしずとした空気の作品を
裏舞台ではごうごうとした流れでそれを支えていたわけです。


会場に来られた方は「そーだったんだぁ」って思っていただき
今回観ることが出来なくて興味いただいた方は・・・
DVDも制作しますので よかったらご予約とか、 どうです?(笑)



いろんな方のちからによって作品は出来上がります
舞台は何よりも当日来ていただいたお客様がいることで
はじめて完成することができるというわけです。


本作品に関わった全ての方へ・・・
         ありがとうございました。



またよろしければ
今後のメンバーそれぞれの作品創りの「完成」を見届けに
みなさま方のお越しを
どこかの空間で お待ち申し上げます。



そして
いちまくおわってにまくにつなげたように
いっこおわってにこめにつなげます。


8月22日(木)ホルトホール大分小ホール開館記念演劇公演第二弾
 リーディング公演「蝉なきやまず」(昼夜2回)
 これまで屋外上演することの多かった本作品の初ホール公演です。



というわけで 僕の稽古場日誌も次回からは「蝉」の現場より(笑)


                 劇団工藤屋。店長 工藤和之。